「エノケンも笑ってる・再び」

 昨年は数えで生誕100年祭でした。今年は満です。浅草でも幾つかのイベントがありました。私もレパートリーを増やして、楽しみに当日を迎えました。

 エノケン関連の曲は「月光値千金」「洒落男」「棄てましょ武器(ブギ)」「モンパパ」「とかくこの世は」「パイノパイノパイ」の6曲です。「パイノパイノパイ」はエノケンの当たり狂言「最後の伝令」の中での進軍場面で使われていました。アメリカ南北戦争の時のジョージアマーチが日本に伝わって、「パイノパイノパイ」(東京節)となりました。花やしきは倒産したけれどもその姿を残すことができて、大変嬉しくこの歌を歌いました。

  東京で繁華な浅草は 雷門 仲見世 浅草寺

  鳩ぽっぽ豆売るお婆さん 活動 十二階 花やしき

と、歌われています。「棄てましょ武器(ブギ)」は出町君のギターと合わせて強めのリズムでドライブ感たっぷりに、「洒落男」は軽いワルツで歌いました。
出町君は三十年来のつきあいで、きょうのために青森から来てくれました。ギター、バンジョー、マンドリンの名手です。私のマーチンHD28は出町君の紹介で買いました。いいギターです。今回使ったギターはこのHD28と出町君と知り合う前から持っていたS・YAIRI YD−305です。YD−305はマーチンD35と似た構造で、音質はHD28よりやや軽めです。これがエノケンによく合いました。

 昨年12月に坂庭省吾さん(ナターシャセブンのメンバーとして活躍。「花嫁」の作曲者。)が亡くなりました。今年2月には江幡玲子先生が(チャペルコンサートをコーディネートしていました。)、9月には私と出町君の共通の友人松村君が40代の若さで突然亡くなりました。今回はその追悼の意味もありました。

 みなさんと歌った「花嫁」は忘れられません。世相は・・戦争、子殺し・・命が軽く、粗末に扱われています。死・命・生も
テーマの一つです。

 上村
さんの朗読もよく映えます。
1部は「はないっぱいになあれ」、
2部は「ゆずりは」。
どちらも命は受け継がれていくことが書かれています。すべての空気
が上村さんに集まり、上村さんの口から出てくることばに命が凝縮しているようでした。

菊池さんの「あゆめ」も生きていることへの賛歌です。

 最後はわがままにも、
恥ずかしながら私たち夫婦の時間にしてしまいました。
一門会の5回記念と結婚25年の記念に、女房が歌いました。
そして、この日のために作った歌で締めくくりました。女房にも内緒にしておいた歌です。

そんな小さな幸せを  二人で守って来ましたね

   一緒に歩いて25年  二人はまだ 旅の途中さ   

              「旅の途中」詞・曲 稲石一雄

みなさん、ありがとうございました。

歌った唄(順不同)


歌ったうた

月光値千金 パイノパイノパイ(東京節) 棄てましょ武器(ブギ)

洒落男        モンパパ            とかくこの世は

ユメカシーラ  ドレミの唄(替え歌)      ピーターパン(詞・曲 稲石)

さんぽ        漕げよマイケル(替え歌)    私の子供達へ

陽気に行こう     十字架に帰ろう         さよならが言えない

花嫁         ヘイヘイヘイ          感謝

戦争は知らない  マイランブリンボーイ      君眠る丘(稲石・美知子)

一本の樹       旅の途中            

海に向かって(菊池・稲石)   あゆめ(菊池)

休憩時間に出町君とセッション

ビクトリー ラグ                   フォギーマウンテン ブレイクダウン

アンダー ダブルイーグル               ナッシュビル スカイライン ラグ

デイ ブレイク イン デキシー             フレイト トレイン

クリップル クリーク                   ブラックマウンテン ラグ

ターキー イン ストロー              ビリー イン ローグラウンド