part 4
 

○2001年4月下旬〜5月の原稿が届きました。 あけみさんの願い ご両親のニューメキシコ訪問決定!                 5/28((月))
part1 part2 part3

アメリカ ニューメキシコ州からのお便り  
【アルバカーキ編】

2001年 目次 2001年 目次
4月16日 両親のニューメキシコ訪問決定!
4月19日 最後のテスト
4月21日  ハッピーな1日
夏学期プレレジストレーション


4月16日 月曜日 両親のニューメキシコ訪問決定!
 今朝、母からEメールが届いた。Subjectは「訪問します!」。以前から訪問するする言っていて、先週も「父さんの仕事の都合がつけば・・。」という状態で、今回も実現は難しそうだった、が、なんとか都合がついたようである。メールの内容を読んでみると、たった4日後(日本時間で言うと3日後かな)の20日に米国入りするらしい。なんという速決&行動力。20日にロスに入り、父の友人の家で数日過ごした後、25日にニューメキシコにくる予定らしい。やっと親にこの広大な景色を見せてあげられるのかと思うと、待ちに待った日がすぐそこに来た!!という感じだ。

4月19日 木曜日 最後のテスト
 今日は私がTAをするラボで実技試験(といってもペーパーテストです)をした。今回は私が事前にテストに出す動物を解剖し、解答して欲しい臓器に番号を書いたピンを刺して行いました。その他顕微鏡用プレパラートもいくつか用意し、テストに使ってみました。初めての試みだったけど、みんなよくできていて、よかったよかった。後は、学生主体のStudent project とそのプレゼンで私が担当したラボも終わりです。早かったなー。
4月21日 土曜日 ハッピーな1日
 今日はアルバカーキのニューメキシコ大学でアフロ君の試合があった。ニューメキシコ大学のラグビーチームは、強豪だけあって、テックチームは歯もたたなかった。試合後、アフロ君のルームメートの実家へおじゃました。そして私がトイレに行くと、とてもきれいな花が生けられていた。お金持ちの家はトイレにも生花を惜しみなく飾るのねーと感心して良く見ると、カードが刺さっていた。あて先はアフロ君の名前だった。「?!」。一体だれがアフロ君に花を贈ったの??と困惑顔のままトイレを出るとドアの所にアフロ君が。「その花、暁美に。初めて会って、半年経った記念。」と。お金持ちの家のトイレの花が、突然私のものになってしまったのである。アフロ君のルームメートのご家族が、気を使ってトイレに花を隠しておいたところ、私が先に自分で見つけてしまったらしい。思いもかけないプレゼントにとても驚きつつ、私自身、なにもアフロ君にプレゼントを用意しておらず、あせってしまった。とりあえず、夕飯をご馳走し、映画を見て学校に帰ってきた。とってもハッピーな1日だった。

4月23日 月曜日 夏学期プレレジストレーション
 夏学期の授業計画を立てる時期がやって来ました。夏は研究に専念するので、授業は取りませんそのかわり、セラミック(陶器)のクラスを1つだけ趣味で取ることにしました。私は工作大好き人間なので。日本の研究所に居た頃、余った空き箱で試験管立てなんか作ってました。アドバイザーの話だと、昔は研究だけする大学院生は授業登録しなくて良かったそうです。つまり学費なしでもOKだったのです。しかーし、今は国が登録単位当たりで補助金を支給するため、最低6単位は登録しなくてはいけなくなってしまいました。そのため、私も授業を1つも受けないのに学費を払わなくてはいけません。物理や化学のクラスを復習で取ろうかとも思ったのですが、大学院オフィスは数学の履修しか認めてくれませんでした。ケチ。なんでセラミックのクラスは取れるのか。セラミックのクラスは大学生用に開講されているクラスであると同時に、コミュニティーカレッジのクラスでもあるのです。と言う訳で、大学生は実験費$50.00を払うだけで良いのですが、私はこの実験費プラス受講料が上乗せされます。初めは受講料を払わなければいけないことを聞いた時、取るのをやめようかと思いましたが、夏ひたすら研究だけしていたら気が狂うと思い直し、さらに、先学期セラミック1を履修したアフロ君と、来学期(秋学期)セラミック2(ろくろを使って陶器を作るクラス)を一緒に取ることにしたので、決心したのでした。映画「ゴースト」のワンシーン再現なんて事もあるかも。(わかる人はわかったでしょう。)あー。もうすぐファイナル。気が重い。

4月25日 水曜日 両親初対面!
 今日私の両親がニューメキシコにやって来た。授業後、アフロ君とアルバへ。両親の泊まるホテルの駐車場に車を止め、待ち合わせのロビーへ。ホテルのエントランスには真っ赤な車が横付けされていた。「派手な車だなぁー」と思いつつ、ホテルへ入ろうとすると、小柄な見なれた顔の人物がその真っ赤な車から荷物を下ろしていた。「お母さん?!」「あらーーーー!!!!」そう。私の母だった。「なんて派手な車借りたの!」「うん、かっこいいでしょ!」「…・・。」そんな会話しているうちに父がフロントでチェックインを済ませ出て来た。とりあえずアフロ君を紹介。父、「Hi, nice to meet you. I’m ITO」私も伊東ですと思ったが何も言えず。その後私がお世話になったマックスさん御夫妻の家へ両親を連れて行き、夕食をJapanese Kitchen でとった。料理は鉄板焼き。こっちでは寿司の他に鉄板焼きも日本料理に入っている。お兄さんの華麗なかえし(へら?)さばきや、ファイヤー(フランベ)がおもしろかった。普段私が来れない高級レストランだけあって、とてもおいしかった。食事中、父とアフロ君とで会話をしていたが、アフロ君に緊張の様子は見られなかったが、帰りの車の中で、アフロ君「今日は熱かったり、寒かったり大変だったよ」ともらしていた。鉄板の前では鉄板からくる熱で熱くなり、父との会話では緊張して寒くなったそうだ。おもしろいヤツだ。ともかく、両親初対面は何事も起こらず無事に済んでよかったよかった。

4月27日 金曜日 両親ソコロ初上陸!!
 両親がソコロにやって来た。私は授業があるので、両親を学校のゴルフ場に連れて行き、そのまま教室へ。授業後、アフロ君と散歩に出かけた時、アフロ君に両親がゴルフをスタートした時間を聞かれ、答えると、きっとあそこら辺にいるよと言うので、道路を渡り、道路沿いのコースを眺めていると、またもや見覚えのあるサンバイザーをかぶった小柄な人が。忘れもしません。あのサンバイザーはいつの日かの母の誕生日に私がプレゼントしたものです。母、私達に気付き手を振る。ゴルフ終了予定時間を聞き、迎えに行く約束をして、彼らはまたプレーに戻っていきました。その後時間通りに両親を迎えに行き、学校案内をして、中華レストランで夕食を取り、両親のソコロ1日目は終了しました。

4月28日 土曜日 ホワイトサンド国立公園
 今日は朝から両親と3人でソコロの南東にあるホワイトサンド国立公園に行って来ました。私は2回目。両親共、真っ白な砂漠に感動してくれたようで、良かったです。特に父。ホワイトサンドは石灰砂でできてるんだけど、穴ぼこを掘っては「まだまま(
白い砂が)続いてる」とか、「底の方は(太陽が当たらないから)冷たい」と分析してみたり、虫の足跡を見つけてはそれを追って行き、ブッシュを指差して、「ここが巣だ」などなど、子供心に返られたように楽しんでいただけてよかったです。

4月29日 日曜日 サプライズ、サプライズ!!
 今日は昼から、両親とアフロ君と4人でペテログリフスの丘に行った。365度地平線が眺められる丘で、頂上までの小道には岩がゴロゴロあり、所々、昔インディアンがこれらの岩に彫り込んだ絵が展示されている。ハイキングコースはいくつかあったが、時間の都合上、今回は1つだけ登った。そして両親をホテルに連れていきチェックイン。夕方、マックスさんと私の元数学課程教師さんをお招きし、私がニューメキシコで初めて食事をしたレストラン、「Applebee」に行った。みんなの食事が済んだ頃、アフロ君と二人でウエイトレスさんの所へ。チョコレートケーキとバルーンを注文し、テーブルへ戻ってきた。ウエイトレスさんのケーキと同時に、学校のゴルフクラブで購入したタオルを父へ。「Happy Birthday!!」今日が父の誕生日、ではないのだが(正確に言うと5月13日)ニューメキシコ上陸の記念品をなにか送りたかったので、誕生日プレゼントにしてしまおうと思ったのだ。そして母には昨日ホワイトサンド国立公園でこっそり瓶に詰めた「ホワイトサンドの砂」をプレゼントした。国立公園の物は持ちだし禁止になっているので、これは本当は秘密。父も母もとても驚き、よろこんでくれたsようだった。ここでマックスさんが一言「私の寿命は暁美に預けられてる」と。最初はアメリカ人のアフロ君しかこの意味を理解できなかったが、解説してもらうと、マックスさんは去年の夏、私が車を購入した際、ペーパーだった私の運転練習に付き合ってくれたのだ。運転練習中には幾度か危ない場面もあり、マックスさんの寿命を縮めてしまったらしい。そして今回も突然のBirthday Partyに驚かされて、寿命が縮んだという訳だ。うーん。アメリカ人らしいジョークだー。ともかく、こうして楽しいディナーも終わり、両親とホテルへ。私は明日も授業、両親がニューメキシコを発つ火曜日もUNMで大事なプレゼンがあるため空港までお見送りできない。今日が最後のお別れだった。父が最後にアフロ君へ「We need your help. If she needs help, please help her」の言葉が印象的だった。ともかく父も母もアフロ君のことを気に入ってくれたようで、本当によかった。父さん、母さん、ニューメキシコに遊びに来てくれてありがとう!また来てね!
5月1日 火曜日 のり込みプレゼン
 バイオレメディエーションのクラスのプレゼンをしにUNMに行って来た。このプレゼンは成績の3分の1を占める重要なプレゼンだ。しかも今まで会ったことのない先生(正確に言うとテレビ上でしか見たことのない先生)と一度もしゃべったことのないクラスメートの前で行わなければならない。前夜アフロ君が夜中の3時までプレゼンの特訓に付き合ってくれたので、準備万全。しかし実際始まってみると少し緊張してしまった。でも用意しておいた事は全てしゃべれたし、先生に2回も「It was a good presentation」と言ってもらえたのでまずまずだった。先生にも誉められ、良い気分のまま、元数学家庭教師の先生と食事へ。お寿司屋さんに連れて行ってもらった。しかも、お好み注文でお腹一杯食べた。さらにおごってくれた!!!うーん。今日は良い事尽くしの1日だった。むふふ。そうそう、今日ニューメキシコを発った両親は、今頃デンバーかな。

5月3日 木曜日 Student Presentation
 ファイナル前になると、プロジェクトのプレゼンが増えてくる。昨日から私のラボの最後のクラスでのプレゼンが始まった。今日は4組プレゼンした。昨日のクラスでも生徒がかなり綿密なリサーチをし、すばらしいプレゼンをしてくれて感動した。そして今日も。あるグループは、学会に展示するような展示板(?)まで利用し、プレゼンをしてくれた。生徒の学習意欲にとても感心、感動した。そして最後の私のスピーチで「新人ラボTAの上、わかりにくい英語をしゃべり、みんなには迷惑かけたと思うけど、教えててすごく楽しかった。みんなもこのラボを楽しんでもらえたのなら、うれしいです。」とアナウンスすると、「とっても楽しかったよー!!」とか、「You did a very good job」とか言ってもらえてめちゃめちゃうれしかった。そして今学期、TAを経験できて本当に良かったと思った。みんな、ありがとー!!

5月4日 金曜日 The last day of classes
 今日で今学期の授業も全て終了。ホントに本当に早かったーーー。明日からファイナルに向けて勉強です。今回は、Take home finalが1つとin class testが2つの計3つテストがあります。がんばるぞっ!!

5月6日 日曜日 Take home final
 今日1つめの48時間Take home final の問題がメールで送られてきた。8問もある!!とビビリながらも早速開始。とりあえず今日は16時間で2問解いた。えっ?!遅すぎだって?!わかってます。本人が一番焦ってます。でも睡眠も大切。とりあえず寝る。おやすみ。

5月8日 火曜日 つかの間の休息
 無事になんとか1つめの48時間Take home final終了!!次のテストは木曜日。なので今日は休憩をたくさんとって、のんびり勉強しました。

5月10日 木曜日 I’m Freeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeee!!!!!!!!!!!!!
 うぉぉぉぉぉ!!期末テスト終わったぜぇい!!先学期は期末テスト終了後、お祭り気分になるよりも、無事最初の学期を終了できた安堵感の方が強かったが、今回は安堵感はほとんどない。あっという間に授業が始まり、今日の期末テスト終了を迎えてしまった感じだった。えっもう終わり?!って言う感じ。とりあえず今日はパーティー行ってきまーす!!

5月11日 金曜日 アルバイトに変更?!
 今日、アドバイザーのところに、夏休みのRA(リサーチアシスタント)の契約書のサインをしに行った。そうしたら、時給払いにすれば、授業登録なしでもOKらしい、という情報を教えてくれ、さっそくインターナショナルアドバイザーのところへ確認を取りにいった。私はF1ビザ(学生ビザ)で滞在しており、常にフルタイム学生のステイタスを維持していなければならない。いくらお金をセーブ出来ても、違法滞在になったら元も子もない。その結果なんとOKだった!!という訳で、夏休みは学校で研究のアルバイとをする事になりました。とりあえず学費、$***は浮いたから、何に使おう。ふふふふふ!!!

5月12日 土曜日 卒業式
 今日は学校で卒業式があった。深沢亜希子氏の彼氏君、キンパツ氏も今学期で卒業してしまう。私は今日、アフロ君の実家にまたもや遊びに行く事になっており、荷作りなどがあったため卒業式には参加できなかったが、卒業生はみんな角帽かぶり、ガウンを着てかっこよかった。アメリカの卒業式が素敵だなーと思ったのは、卒業生を祝う層が厚い事だ。日本の大学は、同じクラスの生徒は大体同い年で、同じ学科であるケースが多い。そのためサークルなどに参加していない場合、クラス内で友達ができるのでみんなほとんど一緒に卒業になる。その点アメリカはクラスの学年、年齢、学科はみんなバラバラ。だから卒業時期も異なる。そしていろんな人達が卒業をお祝いする。昨日、アフロ君の卒業するお友達が「Have a good time in left of your life」と言っていた。日本の「お元気で」よりもかっこいいと思った。私も来年、卒業生として角帽にガウンを着て、参加できますよーに。
 まだ雪の残る冬に帰ってきて、疾風の如く春が過ぎ、熱い夏が戻ってきた今日この頃。時間がたつのは本当に早い。私の留学2学期目もあっという間に終了した。

 そうそう。こんな強い日差しの頃、私は初めてここにやってきたなぁ。あの頃は何もかもが初めてで、話し相手の友達もいなかった。でもたった1年間でアフロ君を初め、たくさんの友達ができた。1年前の私には想像できなかった、多くの財産を見つけた1年間だった。